晴走雨読 横鎌日記

無理しないランニング(最近ちょっと無理している)と気ままな読書について綴ります。横浜と鎌倉が中心。映画やお出かけもあり

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「八本脚の蝶」続き

二階堂奥歯さんの日記にたびたび登場するのが、雪雪さんという方。奥歯さんより本を読んでいる人らしい。想像を絶する。現在は福島県郡山市の書店でお勤めのようだ。二人の出会いというか、ファーストコンタクトがすごい。雪雪さんが以前勤めていた書店で、…

「八本脚の蝶」

二階堂奥歯「八本脚の蝶」がとうとう文庫化された。近くの書店に平積みされていたのは、山崎ナオコーラ「かわいい夫」。なぜこんなに置かれているのか、ドラマ化でもされるのかと手に取って帯を読んだら、「八本脚の蝶」も同時に刊行されているではないか。…

「サブ2.5医師が教えるマラソン 自己ベスト最速達成メソッド」

走り始めて何年か経っているものの、初心者レベルの自分にとっては役に立つ部分がいくつかあった。サブ2.5のランナーというのはあまりに遠い存在で、自分からすればレースでは背中すら一度もみないままゴールしてしまうようなランナーであろう。著者の諏訪通…

「デトロイト美術館の奇跡」

デトロイト。主要産業は自動車で「自動車の街」と言われていた米国中西部の都市だ。数年前に、アフリカ系アメリカン人の暴動を描いた「デトロイト」という映画を見た。白人警官が高圧的というかほぼ脅迫ともいえる尋問をするシーンが頭に焼き付いて、後味が…

「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー」

「焼け」がひどい文庫本を読んでしまおうと、三島由紀夫「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー」を読み始めた。売っても値がつかないだろうが、他の本に混ぜて古本屋に出すつもりだ。三島の戯曲。読んでみると、えらく面白かった。特に「サド」の方は夢中になっ…

「走る奴なんて馬鹿だと思ってた」

購読中のブログで知った本。自分もマラソンに向かうまではこの題に近い気持ちを持っていた。サッカーをやってボールを追っていただけに、「ただ走っていて何が楽しいのか」って思っていたし、40代の前半まではそのように公言していた(いまとなっては、言わ…

「不穏な眠り」

若竹七海の新刊が出た。古本屋アルバイト兼探偵・葉村晶シリーズで文春文庫では6冊目となる「不穏な眠り」だ。「オール読物」に掲載された4編が収録。単行本を経由せずにそのまま文庫になるのがうれしい。初版限定付録(というほどでもないが)によると、2…

「No One Is Too Small to Make a Difference」

米タイム誌でも「Person of the Year」に選ばれた、スウェーデンの学生であり環境活動家のグレタ・トゥンベリ(トゥーンベリの表記も)さんのご主張を知っておこうと思っていたところ、紀伊國屋書店で500円で売っていたので購入した。60ページ超であることを…

「黙殺」

副題には「報じられない"無頼系独立候補"たちの戦い」とある。この「無頼系独立候補」とは、世間でいう泡沫候補のこと。著者の畠山理仁氏は、新聞紙面やテレビの報道であまり扱われないこの候補者たちを、一種の愛とリスペクトをこめてこのように呼んでいる…

「川の名前」

小学5年生たちのひと夏の経験を描いた小説。と書くと、エッチな話を想像するかもしれないが、夏休みの自由研究の課題として近所の川を選んだ少年たちが自然と、偶然出会うことになる生物との関わりをテーマとした作品だ。読後感がすこぶる良い。 さて、書い…

「ブラームス」

クラシックには明るくないのだが、ブラームスは結構好きだ。とはいえ、詳しいわけではない。このドイツの作曲家が好みになったのはある映画がきっかけになった。パトリス・ルコント監督の「仕立て屋の恋」。この作品のおかげで「ピアノ四重奏曲第1番」だけは…

「未来国家ブータン」

ブータンの人と話す機会があった。ブータンといえば、民族衣装のゴ、幸福度が高い、国王といった印象しかなかったが、話してみると、結構オープンマインドな人たちなのだなあと月並みな印象を持った。会った人がたまたまそうだったと言われればそれまでだが…

たらば書店再訪 「たらば通信17号」

鎌倉市内ながらずっと大船止まりで、北鎌倉や鎌倉まで足を延ばす機会がなかった。飲むとなると、価格や店舗の数でどうしても大船に分がある。ここ数年の大船には勢いすら感じる。 しかしながら、その間に気になっていたのが、鎌倉駅近くのたらば書店である。…

「韓国 行き過ぎた資本主義」

この本のテーマとはズレるが、その昔、韓国からの留学生と接して思ったのは、韓国という国はサブカルチャーが育ちづらい土壌だなということだった。みんながみんな、同じゴールを目指して、ひたすら山を登っている印象だ。この金敬哲「韓国 行き過ぎた資本主…

「ローマ法王」

フランシスコ法王が23日に来日する。ローマ法王の来日は2代前ののヨハネ=パウロ2世以来だという。今の法王は清貧で飾り気のない人物として、人気が高いという。キリスト教関連の本を読んだ後でもあるし、この本も法王来日に合わせて出版されたものであろ…

「ぼくには数字が風景に見える」

軽々しいが、この本を読むと、アスペルガー症候群はともかくサヴァン症候群にはなってみたい気がしてくる。辛かった時期のことも書かれていて、この「僕には数字が風景に見える」に割かれているページ数よりも長く感じたことだろうとも思うが、それを乗り越…

「宣教のヨーロッパ」

歴史で習う、フランシスコ・ザビエル。日本にキリスト教を布教した人だが、この人はイエズス会の人である。キリスト教が、カトリックとプロテスタントという大きな区切り以外にも、様々な宗派というか会派というかが存在しているのは、キリスト教に縁のない…

「横浜1963」

1964年に開催された東京五輪前年の横浜を舞台にしたミステリーが、2020年東京五輪・パラリンピックを翌年に控えた今年に文庫化された。今月だったか先月だったか、同じ出版社の文藝春秋から蜂須賀敬明「横浜大戦争」が文庫化されている。家には柞刈湯葉「横…

「さよなら妖精」

米澤穂信「王とサーカス」「真実の10メートル手前」を読んで、主人公・太刀洗万智という存在を知った。手に取るのはほぼ一年後になったが、このキャラクターが初登場する「さよなら妖精」を読むのは、自分にとってほぼ必然だった。端的に言えば、書いた米澤…

「伊藤和夫の英語学習法」

代々木ゼミナールや東進ハイスクールの予備校講師だった佐藤忠志氏が亡くなった。かつて講義を受けたことがある者として、ご冥福を祈りたい。本題に入る前に思い出話となってしまうが、講義の内容よりは、「華のある講師」という印象だった。友人に、(夏期…

「犯罪」

なんともシンプルすぎる題なので、妙に気になっていた本だった。フェルディナント・フォン・シーラッハ「犯罪」。題の代わりに著者の名前がちょっと長いか。ドイツ語だと名詞は長めになってくる。著者は弁護士。11話の連作短編からなっていて、いずれも自分…

「わが母なるロージー」

「本屋大賞」翻訳部門やら「このミス」の海外編でも1位だった「その女アレックス」など、いわばカミーユ・ヴェルーヴェン警部を主人公にした三部作の番外編というべきか、中編が残っているというのは「傷だらけのカミーユ」の解説に書いてあった。それがこ…

「不当逮捕」

本田靖春「不当逮捕」を読んだ。再読のつもりで読んでいたが、実は初めてだったらしい。そもそも週刊ヤングジャンプの「栄光なき天才たち」で「不当逮捕」の漫画版を読んだのが、読売新聞の記者・立松和博を知ったきっかけだが、活字でも読んでいると信じ込…

「ベランダ園芸で考えたこと」

ペットや植物を育てたあまり記憶がない。小さい時にカメを育てるのに失敗した。それもどうも記憶があいまいで、周りの人間に言われたのでそう思っているだけだ。カメを殺してしまったのか、逃げられたのか、はっきりとした記憶はない。自分は生き物の面倒が…

「キラキラ共和国」

「ツバキ文具店」の続編「キラキラ共和国」が文庫化されたのでさっそく読んでみた。文具店の店主で代書屋のポッポちゃんこと鳩子が、ミツローさんと結婚して、その娘のQPちゃんと家族になるところからスタート。いろんな代書の依頼やちょっと身近な食べ物の…

「「他者」の起源」

ト二・モリスンが死んだ。米国人女性で初のノーベル文学賞作家が8月5日に「短期間の闘病」の末、死亡したとの報に驚かされた。最近、本を読んだばかりなのに。ただ彼女のいい読者とは言えない。小説は「ビラヴド」「ジャズ」などを購入しているが、読み切…

「教養としての将棋」

下手の横好きレベルだが、将棋とは長い付き合いだ。サッカーや野球はできなくなったが、将棋だけは続いている。スマホに入れているゲームのアプリは将棋とチェスだけ。下手は下手なりに楽しんでいるつもりだ。まあ、コンピューター相手にやたらと「待った」…

「わが悲しき娼婦たちの思い出」

このご時世、人前では読みづらい本のタイトルだが、雨が降って走れない休日の朝に手に取って一気に読了した。さすがに読ませるな、ガルシア・マルケス。解説を除くと、130ページほどの小説なので、読むにはさほど時間はかからないのだが、それはそれで夢中に…

「神戸・続神戸」

よく知っているわけじゃないが、俳人とばかり思っていた西東三鬼。書店で新潮文庫の新刊を見ると「神戸・続神戸」の表紙でその名を見た。散文も書くのか、この人。帯には「森見登美彦氏 賛嘆!」と書いてある。絶賛でも驚嘆でもなく、賛嘆なのか。変換の選択…

「ヘミングウェイで学ぶ英文法」

英語の参考書なぞ読む気はなかったが、最近評判なのとヘミングウェイにつられて購入した。この歳でしっかり勉強させられてしまった。頭がドッと疲れた。だからと言って、身についたとは言えないが。なんか大学か予備校の授業を受けたみたい。倉林秀男氏と河…