晴走雨読 横鎌日記

無理しないランニング(最近ちょっと無理している)と気ままな読書について綴ります。横浜と鎌倉が中心。映画やお出かけもあり

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「キラキラ共和国」

「ツバキ文具店」の続編「キラキラ共和国」が文庫化されたのでさっそく読んでみた。文具店の店主で代書屋のポッポちゃんこと鳩子が、ミツローさんと結婚して、その娘のQPちゃんと家族になるところからスタート。いろんな代書の依頼やちょっと身近な食べ物の…

「「他者」の起源」

ト二・モリスンが死んだ。米国人女性で初のノーベル文学賞作家が8月5日に「短期間の闘病」の末、死亡したとの報に驚かされた。最近、本を読んだばかりなのに。ただ彼女のいい読者とは言えない。小説は「ビラヴド」「ジャズ」などを購入しているが、読み切…

「教養としての将棋」

下手の横好きレベルだが、将棋とは長い付き合いだ。サッカーや野球はできなくなったが、将棋だけは続いている。スマホに入れているゲームのアプリは将棋とチェスだけ。下手は下手なりに楽しんでいるつもりだ。まあ、コンピューター相手にやたらと「待った」…

「わが悲しき娼婦たちの思い出」

このご時世、人前では読みづらい本のタイトルだが、雨が降って走れない休日の朝に手に取って一気に読了した。さすがに読ませるな、ガルシア・マルケス。解説を除くと、130ページほどの小説なので、読むにはさほど時間はかからないのだが、それはそれで夢中に…

「神戸・続神戸」

よく知っているわけじゃないが、俳人とばかり思っていた西東三鬼。書店で新潮文庫の新刊を見ると「神戸・続神戸」の表紙でその名を見た。散文も書くのか、この人。帯には「森見登美彦氏 賛嘆!」と書いてある。絶賛でも驚嘆でもなく、賛嘆なのか。変換の選択…

「ヘミングウェイで学ぶ英文法」

英語の参考書なぞ読む気はなかったが、最近評判なのとヘミングウェイにつられて購入した。この歳でしっかり勉強させられてしまった。頭がドッと疲れた。だからと言って、身についたとは言えないが。なんか大学か予備校の授業を受けたみたい。倉林秀男氏と河…

「ミゲル・ストリート」

近親者の葬儀があり、2時間ばかり電車に揺られることになったので、何か一冊持っていこうということで、V・S・ナイポール「ミゲル・ストリート」を手に取った。漠然と小説が読みたいと思っていた。乗り換えもあるし、区切りがつきやすいのがいいだろうと、…

「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン」

気持ちが乗らない時に、ランニング関連の記事や本を読んで、自分を奮い立たせることがある。走ること自体に抵抗がないのだが、時間がないからと、30分~1時間ほどダラダラと走り、それでアリバイを作った気になっている。休日などは、走ったから飲もうと昼過…

「地図のない場所で眠りたい」

早稲田大学探検部出身の作家二人による対談集。一人は「謎の独立国家ソマリランド」など、秘境に行ったり怪獣を探しに行ったりと、行動そのものがネタになる高野秀行。もう一人は、「極夜行」で一段と有名になっている探検家・角幡唯介。10歳違い(高野が196…

「ストーカーとの七〇〇日戦争」

この本の中にも「人の不幸は蜜の味」なんて表現が出てきていたが、それが面白いわけではない。まあ、そのような一面もあるかもしれないが。「世界屠畜紀行」「飼い食い」で知られる内澤旬子が記したストーカー体験。実際の被害者が自ら綴っただけに、そこら…

「銀座ナイルレストラン物語」

銀座の歌舞伎座近くにあるインド料理店「ナイルレストラン」。同じ並びに3階建て以上のビルがそろっている分だけ、逆に2階建ての建物が目立つ。昭和通りと晴海通りがぶつかるところにある。ずいぶんと行っていないのだが、初めて連れて行ってもらったこと…

「藻屑蟹」

ニュースサイトでこの作家の存在を知った。赤松利市。除染作業員を経て、作家になった。すでに60歳超。若いころには年収が2千万円を超えていた時期もあったが、仕事も家庭もダメになり、東日本大震災後は土木作業員、除染作業員をして生計をたてた。サイト…

「父のこと」

吉田茂という首相がいた。「という」などとは失礼な気もするが、いかんせん時代は令和。多少の説明は必要とするかもしれない。1946年に総理大臣になり、54年まで5次にわたって内閣を組織している。麻生太郎副総理兼財務相は孫にあたる。ワンマンと称され、答…

「罪の声」

いわゆる「グリコ・森永事件」が起こった頃は20代前半だった。当時はテレビも持たず(持てず)、新聞と雑誌が情報源だった。グリコの社長が誘拐され、青酸入りの菓子が店頭に並べられ、関西弁の脅迫文が企業やマスコミに届く――。警察を手玉に取るような犯罪…

「スッポンの河さん」

帯には、「この男を知らずして、野球を語るべからず‼」とある。副題は「伝説のスカウト河西俊雄」。つまり、昭和めいたニックネームの「スッポンの河さん」はスカウトの「河西俊雄」さんのこと。語る相手は減ってきているが、野球については語る方である。こ…

「言葉と歩く日記」

「献灯使」が全米図書賞の翻訳部門を受賞して以来、多和田葉子がメディアに取り上げられる数が増えてきたように見える。これまで彼女の単行本はほぼ購入してきた。消費活動的にはファンと言ってもいいだろう。そんなに熱烈かと問われればそうでもないような…

「人よ、寛かなれ」

よくあることだが、本を整理していたら、金子光晴「人よ、寛(ゆるや)かなれ」が目にとまり、そのまま読み込んでしまった。「どくろ杯」「ねむれ巴里」などの自伝3部作は手放せないが、これは読んで売ってしまおうと。これが平成最後の読了本となった。 「…

「安倍三代」

このような本を取り上げるとなると、どうせ安倍晋三首相に対する批判なのだろうと思われるかもしれない。著者の青木理氏は現政権には厳しい姿勢で知られている。自分も言ってしまえばアンチなのだが、個人的な興味は、著者も触れているが、「ややリベラル」…

「横浜ミステリー傑作選」

伊勢佐木町に最近できた古本屋(昨年あたりか)で、河出文庫の「横浜ミステリー傑作選」を発見。迷わず購入した。残念ながら、店名は忘れてしまったが、小ぶりながら文庫・新書系の品ぞろえは悪くなかった。「鎌倉」の流れで早速読んでみた。 アマゾンで書影…

「鎌倉ミステリー傑作選」

先日、読了した有栖川有栖の本の影響だと思うが、野毛の古書店「苅部書店」で、河出文庫の「鎌倉ミステリー傑作選」を買った。植草甚一の本を買うはずだったのが、短いミステリー物が急に読みたくなり、それなら多少縁のある「鎌倉」がらみの本にしようとレ…

「短歌パラダイス 歌合 二十四番勝負」

2泊3日の京都旅行。最大の〝収穫〟はこの本に出会えたことだ。帰りに京都駅近くの Avantiというドン・キホーテやしまむらが入っているビルに入った。そこの書店コーナーに行くと、規模の割には岩波の棚が充実していた(ちなみに文春文庫も揃いがよかった)…

「有栖川有栖の密室大図鑑」

この手のタイトルに弱いのだ。先日、京都・嵐山に行った時に小田原で東海道線から新幹線に乗り換えたのだが、その際、ふと思い立って買った本。京都ならミステリーだろうと。二時間ドラマの見過ぎなのかもしれないが、発売されたのはわかっていて、小田原の…

「〈いのち〉とがん」

副題は「患者となって考えたこと」。筆者はNHKで番組制作に携わっていた坂井律子さんだが、すでに亡くなっている。膵臓がんが原因だ。副題の通り、患って感じたこと、考えたこと、勉強したこと、憤ったことなどが書かれている。人に伝えることを仕事としてき…

「白い孤影 ヨコハマメリー」

メリーさん。 初めて目にしたときは、ギョッとしたはずだが、その記憶はない。彼女が「メリーさん」と呼ばれていると誰かに聞いたはずだが、覚えてもいない。たぶん最初のうちは、見た見たと友人の間で話したこともあったと思う。でも、いつの間にかメリーさ…

「横濱王」

横浜が舞台となった本を続けて読んだ。檀原照和「白い孤影 ヨコハマメリー」を読了した後、部屋に永井沙耶子「横濱王」があるのが見えて、メリーさんの話を読んだ勢いで、三渓園の原三渓が絡む小説にとりかかった。著者は、新聞記者から作家に転じたそうであ…

「遊動亭円木」

辻原登にハマった時期があった。いまなお気になる存在ではあるのだが、書評や上下巻にわたる文庫本を買って、それこそマイブームとばかりに読んでいた。当時、ぜひ読みたいと思っていたが入手できなかったのが「遊動亭円木」。品切れ状態だったのが、昨年1…

月刊みすず 読書アンケート特集 2019年

昨年に比べたら数日遅れたが「月刊みすず」1・2月号が届いた。恒例の読書アンケート特集だ。2019年なので2018年に読んだ本から選んでいる。繰り返すが、昨年の新刊ではなく、昨年読んだ本なので古い本も入っている。再び、一読してみて目立った本をあげて…

「盤上に散る」

以前「盤上のアルファ」を読んだ時に、この続編も文庫化されたら読んでみようとほぼ決めていた。それが(たぶん)ドラマ化のタイミングで1月に文庫化され、再び塩田武士の本を手に取ることになった。ちなみに「アルファ」は塩田作品の初映像化とのこと。「…

「穴あきエフの初恋祭り」

復活した全米図書賞の翻訳部門で受賞した、多和田葉子「献灯使」の文庫本が書店で平積みになっているのを見ると、ちょっと感慨深い。知る人ぞ知る作家だが、過去には作品によって文庫化されないことあった。いまでは講談社文芸文庫あたりが文庫にしてくれて…

「考える日本史」

日本史ブームなのだそうだ。出版大手は、文庫・新書といった比較的購入しやすい版型で、日本史関係のラインナップをそろえている。特に中公新書が多いだろうか。 磯田道史、呉座勇一、本郷和人などの日本史研究家の本が平積みになっている。それこそ「戦国時…