晴走雨読 横鎌日記

無理しないランニングと気ままな読書について綴ります。横浜と鎌倉が中心。映画やお出かけもあり

「ラテンアメリカ文学入門」

 そんなに読み込んでいるわけでもない、中途半端なラテンアメリカ文学好きだ。集英社文庫の「ラテンアメリカの文学」シリーズを買い集めたり、ガルシア・マルケスホルヘ・ルイス・ボルヘスの有名どころは揃えたり。現代企画室のラテンアメリカ文学選集や国書刊行会の本を読んだ時期もあったが、最近ご無沙汰である。多くは積読

 マルケスボルヘス、バルガス・リョサ(タイトルの本では「ジョサ」表記)あたりは顔も国籍もわかるのだが、その他大勢となると、顔もわからないし、国籍(さほど重要だとは思わないが)もあやふや。なんかラテンアメリカ文学という範疇におさめちゃっていちいち考えたこともない。そして、その範疇内はバラバラ。そんな散り散りとなっている情報を、整理してくれたのがこの本、寺尾隆吉「ラテンアメリカ文学入門」。点と点を結んで線にしてくれる。

 アストゥリアスグアテマラ伝説集」やカルペンティエール「失われた足跡」の成功。アルゼンチンとメキシコが南米文学をリードし、コルタサルやルルフォが台頭。マルケスやイザベル・アジェンデ、そして最近ブームのボラーニョまでのブックガイドとなっている。こうしてみると、集英社文庫のシリーズはかなりいいところをおさえている。

 「蜘蛛女のキス」のマヌエル・プイグ、イザベル・アジェンデあたりには結構厳しい。確かに昔読んだときに、他の作品と違ってすっきりしていると感じた記憶がある(当時はちょっと都会的なイメージを持った)。将来、もっと本を整理する必要があるときには、ラテンアメリカ文学に関してはこの本の評価を参考にするかも知れない。著者の翻訳本も機会があれば読んでみるつもり。