晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

「内蔵脂肪を最速で落とす」

 副題に「日本人最大の体質的弱点とその克服法」とある。著者・奥田昌子さんには、他にも「日本人の体質」「日本人の健康法」をキーワードにした著書がある。読み進めて行くと、日本人というよりも東アジアの人間の特徴というべき部分もあるが、まあ、読む対象が日本人であることは間違いないので、このタイトルもありかと思う。中には、日本人特有の部分もあった。内臓脂肪に効く海藻を分解できるのはほぼ日本人だけだそうである。食生活が影響しているのか。

  本書はそもそも内臓脂肪とは何ぞや、という部分からスタートして、その予防法や落とし方が書いてある。それはそれとして興味深いのは、もともと日本人の食生活は内臓脂肪とは無縁であった。これが江戸時代に天ぷらなどが登場して、食生活の欧米化から、西洋人(白人)よりも内臓脂肪がつきやすい体になり、糖尿病、動脈硬化といった病気が増え始めたらしい。アフリカ系の人(調査対象が欧米に住むアフリカ系の人なので)はもっと内臓脂肪がつきにくいそうだ。

 筋肉には赤い部分と白い部分があり、アフリカ系の人は7割が白い部分、日本人は逆に7割が赤い部分だそうだ。白が瞬発力で、いわば赤が持続力と言ったところらしく、本ではそれぞれ、じっとしながらも獲物を見るや素早く追いかけるヒラメと回遊するマグロに例えている。食べる分にはどちらも好きだが…。アフリカ系の人は内臓を筋肉で支え、日本人やアジア人は内臓脂肪で内臓を支えていると考えられるそうである。そうなると、一定量が存在するのはしょうがないのかなとも思う。

 とはいえ内臓脂肪は生活習慣病はもちろん、便秘や逆流性食道炎を招き、お腹がでれば腰痛にもつながる。さあ、どう落としていくか。

 ここらへんはさほど目新しいことは書いていない。ロースよりヒレとか、揚げ物を避けるとか、どうせ揚げるなら大きめに切るとか、カロリーで言えば、支出と収入のバランスとか。それはそうだろう。言ってしまえば、近道はないってことかもしれない。ただ、皮下脂肪よりも内臓脂肪から落ちていくそうである。地道に有酸素運動を繰り返すしかないか。

 アミノ酸ドリンクも市販されているものは3g程度で少なすぎるそうである。そのくせ、この手の製品は糖分が多すぎるそうだ。先程、走って飲んだばかりである。なんか元気が出た気がしたが、単なる気のせいだったか。