晴走雨読 横鎌日記

無理しないランニング(最近ちょっと無理している)と気ままな読書について綴ります。横浜と鎌倉が中心。映画やお出かけもあり

「有栖川有栖の密室大図鑑」

 この手のタイトルに弱いのだ。先日、京都・嵐山に行った時に小田原で東海道線から新幹線に乗り換えたのだが、その際、ふと思い立って買った本。京都ならミステリーだろうと。二時間ドラマの見過ぎなのかもしれないが、発売されたのはわかっていて、小田原の新幹線改札から三省堂書店が見えたので駅員さんに通してもらって買った。

有栖川有栖の密室大図鑑 (創元推理文庫)

有栖川有栖の密室大図鑑 (創元推理文庫)

 

  新幹線を待つ時間から夢中にさせられた。その昔、ホームズ物とルパン物、角川の映画タイアップに乗せられた横溝正史森村誠一などを読んでいた学生時代のような気分にさせられた。いやいや、どちらかというと、「ワニの豆本」の「名探偵に挑戦」のようにショートのトリックものを解いていくような本に近いだろうか。「密室大図鑑」自体に謎解きはないものの、ページをめくる楽しさは後者に近いと見た。

 さて、この本は現代書林から出て、その後、新潮文庫になったものを、有栖川有栖デビュー30周年に際して復刊したもの。密室のイラストを描いた共著者の磯田和一氏はすでに亡くなっている。海外、日本の作家が書いた密室ミステリー41篇の紹介と、磯田氏が、本と資料と想像力を働かせて描いたイラストが載っている。ガイドブックとして読むと相当楽しい。有名作家たちと有栖川氏の距離感みたいのがわかって、今後の読書の参考になる。

 存在すら知らなかったイズレイル・ザングウィル「ビッグ・ボウの殺人」。「密室トリック」の発案者らしい。19世紀の作品だが、映像化もされているようだ。

ビッグ・ボウの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 サ 4-1)

ビッグ・ボウの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 サ 4-1)

 

  ガストン・ルル―「黄色い部屋の謎」。「オペラ座の怪人」以外にも作品を出していたのね。ロナルド・A・ノックス「密室の行者」はなんとなくトリックを覚えているような。それこそ「名探偵へ挑戦」みたいな、手短にトリックを問う問題の一つになっていた記憶がある。G・K・チェスタトンはしっかり読んだ方がいいかな、とか、エラリー・クイーンも古本屋で探してみようとか、いろいろな気持ちにさせられた。

 国内の方は、王道というべきか、江戸川乱歩高木彬光など勢ぞろい。テレビで見慣れた西村京太郎と山村美紗に対する、有栖川氏のリスペクトを垣間見た気もした。紹介された、「名探偵が多すぎる」「花の棺」くらいは読んでみようか。なるほど「花の棺」は、テレビではかたせ梨乃が演じている「名探偵キャサリン」シリーズだったのか。森博嗣すべてがFになる」は積読中。ここから手を付けるのが筋だろうな。

 京都滞在中に読み終えました。面白かった。