晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

「Number(ナンバー)」1010号 将棋特集

 新聞を読んだら、久しぶりに雑誌を求めて書店をいくつか回る羽目になった。文藝春秋のナンバーが、初めて将棋特集を出して、入手困難になっているとのことだった。新聞なら毎日読んでいるし、広告にも気付いているはずだが、読み飛ばしてしまったらしい。「ナンバー」は、ランニング物の増刊号ならいまでも買うことがあったが、本体はここ10年くらいはご無沙汰である。しかし将棋特集だ。読まねばなるまい。結局、いくつかの書店では手に入らず、客の入りが悪そうなコンビニを見つけてゲット。今はローソンと提携しているが「スリーエフ」!。地元のコンビニに救われた気がした。

Number(ナンバー)1010号[雑誌]

Number(ナンバー)1010号[雑誌]

  • 発売日: 2020/09/03
  • メディア: Kindle
 

  気になったのは、ライターがどれだけいるのか、誰が書いているのかだ。サッカーはフリーランスの宝庫というか、日の当たる人、当たらない人も含めると相当な数がいる。将棋も、雑誌があるのでライターがいないわけではないし、将棋ライターから大成した人だっている。将棋を日常的に追っている書き手と言えば、新聞社の文化部記者となる。案の定、トップの藤井聡太さんの記事を書いているのは、報知新聞の記者だ。将棋に関する著書がある人のようだ。エピソードはなかなか面白い。

 次の記事を書いている、後藤元気さんは元奨励会の人だそうだ。その後も、藤島大さん、片山良三さんなどとスポーツ新聞出身が多い。棋譜付きの解説は、棋士じゃないと書けないだろう。勝又清和七段。サッカーに例えて書いてくれて、これはこれで面白い。

 ワンコインで買えると思っていた「ナンバー」が640円で、購入した際には思わず心の中で「高い!こんな値段なのか」と叫んでしまったが、先崎学九段の「22時の少年」を読んだ時に、十分元がとれたと満足してしまった。最新号の内容を詳らかにするのは失礼かもしれないので、触りだけを書くと、藤井聡太八段が「中学生棋士」だった時代に、羽生善治さんに気を遣ってわざと負けたということ。イベントでの花相撲だし、ましてや互いに口にするわけなので、真実はわからない。ただ、先ちゃんはそうだと思っているらしい。藤井八段の一面が見えたようで興味深い。

 また1年後くらいに将棋特集をやってくれないかな。かつて、将棋雑誌を購読しながらも挫折した者にとっては、年に一度くらいがちょうどいい。