俵万智の第6歌集。「サラダ記念日」が1987年だったことを考えると、このペースがよく歌集を出している人のか、そうでないのか、自分にはわからない。エッセイや短歌の教本みたいな形で露出が多い人なので、そんなに間が空いた気もしない。第5歌集の「オレがマリオ」は3年ほど前だったか。
「マリオ」も東日本大震災によって、仙台から石垣島に移住した頃をテーマにした歌や、お子さんを取り上げた歌が多かったので、おおいに共感した部分があった記憶がある。今回は、冒頭に今年詠まれた歌がある。もちろん「コロナ」だ。こうなってくると、歌こそ詠めないものの、目線はほぼ同じ。共感度が一段と増している。
朝ごとの検温をして二週間前の自分を確かめている
潜伏期間が二週間と言われ、テレビのキャスターが「二週間後のために、今を大切にしましょう」なんて呼びかけていた時期があったのを思い出した。ウイルス自体が変態したのかどうかはわからないが、今ではあまり聞かれない指標であるが、当時は、外出して咳をしている人にすれ違ったり、書店などに入ったりすると、二週間くらいビビっていた。なんか懐かしい。会社の指示で毎朝検温しているが、この間一度も37度を超えたことがない。俺ってこんな健康だった?と思う今日この頃である。
ゴミ出しのおかげで曜日の感覚が保たれている今日は火曜日
働いている自分は曜日の感覚は保たれていたが、妻や休校中の娘は曜日がわからない状態だった。学校が再開し、試験期間に入った今となっては、子どもは休校の時を懐かしんでいる。まあ、そんなものかもしれない。
感染者二桁に減り良いほうのニュースにカウントされる人たち
なんか、月曜は東京の感染者数は二桁に戻るというのがマンネリ化してきて、月曜に6日ぶりに100人を切ったと報道されても、空々しいというか、むなしい気持ちになる。
その他、2013年以降の歌が収録されている。これらも良し。