晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

みる

対談「私が読者になる時〈とき〉」西加奈子×村田沙耶香

生の小説家を見るのは久しぶり。有隣堂でチラシを見て無料イベントに応募したら、まだ先着250名の枠内だった。新宿の紀伊国屋ホールも想像したほど、大きなハコではなかった。落語会にはちょうどいいかも。紀伊国屋書店や有隣堂などの書店でつくる悠々会…

「This is 江口寿史!!」

社会人になったあたりから漫画を読まなくなってきたが、新しい漫画について行けなくなっただけで、毛嫌いしているわけではない。漫画は好きだ。随分昔だが、月曜の朝の電車は「週刊少年ジャンプ」や「ビックコミック スピリッツ」を読む乗客で一杯だった。隙…

映画「小説家の映画」

韓国映画と聞くと、どこか Too much な盛り込みや、これでもかとばかりに話をひっくり返すような作品を思い浮かべる人も多いのでは。それでも、いろいろなタイプの作品を撮る人がいて、「何も足さない何も引かない」といった昔のコピーのような、シンプルな…

「わたしの芭蕉」

青春18きっぷで、1泊旅行をしてきた。別途料金を払えば新幹線や特急も乗れるらしいが、このきっぷ自体は普通電車用。乗り継ぎを続けているとどうしても乗車時間が長くなる。旅のお供は本。となると、本の選択に迷うことになる。これが服を選ぶよりもずっ…

映画「パリタクシー」

ようやく横浜の映画館でかかったので、見に行った。ポスターとタイトルでそれとなく内容は想像できる。金策に困っているタクシー運転手は免停直前。残り2点がなくなると、仕事そのものがなくなってしまう。ストレスのせいか、表情は暗い。でも根は悪くなさ…

ブックマーケット「本は港」

日曜日に神奈川の書店と出版社を集めたブックマーケットに行ってきた。題して「本は港」。小規模というか個性的な書店と出版社を集めていて、トークイベントもあった。 そんなに混まないだろうと思っていてのんびりしていたら、入場制限しているというツイー…

立川流落語会@国立演芸場 立川流真打昇進披露公演

久々に落語を聞きに行った。5月に国立演芸場で開催される恒例の立川流落語会。今回は、こはる改メ立川小春志(こしゅんじ)さんの真打昇進披露口上もある。落語協会あたりの真打昇進披露口上を見たことはあるが、たぶん立川流は初めて。 今回、立川流では初…

映画「丘の上の本屋さん」

タイトルからくる先入観以外は何も情報のまま映画を見た。いわゆるほっこり系な映画なのだが、鑑賞後は久々にパンフレットを購入してしまった。なんというか、余韻にひたりたくなったのだ。失礼ながら、たぶん後世に語り継がれるような作品でないだろうし、…

かなぶん寄席 講談「お富の貞操/小田小右衛門」

神奈川近代文学館に行って講談を聞いてきた。「かなぶん」というのは神奈川近代文学館の略称のようだが、頻繁に開催されているわけでもなく、ここ10年は講談師の神田蘭さんが年に一度出演している。僕は昨年が初めての参加。寄席で聞いたことはあったが、…

「絵のある自伝」

ランキング参加中読書 ふらっと行っても買いたくなる本があったり、狙った本がきちんと置いてあったりというのが、いい書店の定義かもしれないが、狙った本があったのに別の本を買ってしまわせる本屋も「いい書店」の類に入るのではないか。その意味で、横浜…

映画「ソングス・フォー・ドレラ」

久しぶりに横浜シネマリンで映画を見た。いつ以来か思い出せないが、改築後初めてかもしれない。チケットを買う場所が変わったと思ったので、たぶんそうなんだろう。いや、「トイレがきれいになった」という印象を持った記憶もあるので、一度は行った事があ…

映画「誰かの花」

日頃お世話になっているシネマ・ジャック&ベティ30周年企画映画「誰かの花」を見た。30周年は去年だったはずだが、この映画館の前身の名画座が70年前の12月25日にオープンしたそうである。で、またこの映画を上映することになったとのこと。見逃…

「モトムラタツヒコの読書の絵日記」

申し訳ないが、モトムラタツヒコさんというイラストレーターは知らなかった。福岡在住の方らしい。と書いているところで、NHKの朝の番組でこの本が紹介されていた。こんな偶然ってある(一人で喜んでいる)? オープンしたての書店に行ったら(この書店に…

朴葵姫 ギターリサイタル(トッパンホール)

久々にギタリスト・朴葵姫(パク・キュヒ)のリサイタルに行ってきた。3月の東京公演がコロナで延期になり、この7月に振り替えになっていた。感染者数は今の方が多いのに、不思議といえば不思議である。この振替公演に気づかず、当日券狙いでトッパンホー…

「ジェットコースターにもほどがある」

何で、こんな本を買っているのだろう。書棚を整理していて意外な本をみつけると、ふと思ってしまう。宮田珠己「ジェットコースターにもほどがある」。自分はジェットコースターには乗らない。むしろ避けてきたくらいだ。最後に乗ったのは10年ほど前か。乗…

映画「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」

横浜のミニシアター「ジャック・アンド・ベティ」から招待券をいただいたので(会員なので)、映画を見に行った。写真右の「スージーQ」と「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」で迷ったのだが、若い時のお付き合い度が高い後者を選択…

映画「英雄の証明」

アスガー・ファルハディ監督の「英雄の証明」を見た。昨年、カンヌでグランプリを取った作品だ。ちなみに、カンヌ映画祭での最高賞はパルム・ドールで、2018年の是枝裕和監督作品「万引き家族」がそれにあたる。つまり、このイラン人監督の作品は、カン…

「サッカー店長の戦術入門」

こんな人がいるんだと思った。著者の龍岡歩さんのことである。サッカーのプレー経験はないのに、1993年に幕を開けたJリーグにハマって、テレビ観戦はもちろん、海外の試合まで見に行って、今やJFLを目指すチームの「戦術分析官」。そのチームのおこしや…

歌舞伎「南総里見八犬伝」

チケットを購入した昨年末は、コロナ禍が落ち着いた時期。新橋演舞場や歌舞伎座でも新春興行は行われているが、国立劇場の「南総里見八犬伝」を選ぶのには迷いがなかった。観劇の日が近づくにつれて、感染者数が増えて気が重くなってきたが、購入したチケッ…

「中・高校生のための狂言入門」

ここ数年、横浜能楽堂では毎月第2日曜日を「狂言の日」として、気軽な値段(2200円)で楽しめる公演を提供している。ここのところは、10月、11月と続けて楽しませてもらっている。9月はコロナ禍で席数が制限されていて席を取り損ねたが(動き出し…

「Number(ナンバー)」1029号 猛虎新風伝

欧州サッカーや将棋の特集にも気持ちが揺さぶられるのだが、やはり阪神特集はたまらない。Numberを買うのは将棋特集以来だが、前は書店から巡って振られまくったので、今回はコンビニから攻めた。あまりにあっさり買えて、今時、阪神ファンだなんて野卑な存…

「ユタと不思議な仲間たち」

神奈川近代文学館「三浦哲郎展」を見て、その場で買った本。展示を見なければ読まなかったであろう。近代文学館の友の会に入ったので、展示は無料。名前くらいは知っていたが、これまでは縁のない作家だった。展示で「ユタと不思議な仲間たち」がこの作家の…

「ボクシング日和」

小説は一度も読んだことがないのに、エッセイだけに手が伸びる。購入しているだからいいだろうとは思いつつ、角田光代さんにはちょっと申し訳ない気がしている。映画化されているのはそれとなく内容がわかっているのでなかなか手が出ない。それでいて、どん…

映画「ヨコハマメリー」

順番は映画が先なんだろうけど、監督である中村高寛「ヨコハマメリー 白塗りの老娼はどこへいったのか」を読んだので、映画も見に行った。本の文庫化をきっかけに、横浜シネマリン、シネマ・ジャック&ベティでリレー上映が始まった。平日を狙っていったが、…

「父のおともで文楽へ」

小学館文庫の棚はあまり見ないが、桜木町駅のBook Expressでは入口すぐに新刊文庫として並んであった。著者の伊多波碧さんについては知らなかったし、過去作品を読んだことはない。コロナ禍で文楽はご無沙汰だし、逆に娘をいつか連れていきたいと思っている…

「はりぼて」

富山のテレビ局が追った、連鎖的な市議の辞職劇。以前にみた、東海テレビ制作の「さよならテレビ」よりずっと面白かった。いやいや東海テレビの作りに劣るところがあったとは思わない。しかしながら、このドキュメンタリー映画「はりぼて」が取り上げた対象…

「野球帽大図鑑」

プロ野球。昔ほどTV放映はやっていないし、試合経過ももはや気にならなくなってきた。しかしながらユニフォームというのは結構気になるのである。これはサッカーも同様で、昔のように買うことはなくなったが、変遷というのは気にしている。野球帽もそうだ。…

「ミッドサマー」と「ヴェニスに死す」

嫌なものを見てしまったが、誰かとその内容を共有したくもある。そんな気にさせられたのが、アリ・アスター監督の「ミッドサマー」である。「祝祭スリラー」「白夜スリラー」とか「青空スリラー」などと形容されている。「スリラー」とのギャップを考えると…

映画「FRIDAY」

横浜市中区長者町にあるライブハウス「FRIDAY」。40年続いている。音楽好きや地元で飲む連中には知られたハコなはずだが、伊勢佐木町や福富町界隈に縁のない人や県外の人にはわからないのも無理はない。クレージーケンバンド(メンバーを絞って)が定例ライ…

「さよならテレビ」

久々のジャック・アンド・ベティで「さよならテレビ」を見た。会員更新時にもらった無料鑑賞の券をそのまま使った。「さよならテレビ」は、「死刑弁護人」「ヤクザと憲法」で知られる東海テレビの制作。先にテレビで放映されたものは、テレビ関係者の間でD…