晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

IN★POCKET 11月号 文庫翻訳ミステリー・ベスト10

  書店でふと目に入り、文庫版のPR誌というか、PR誌の文庫版というか、よくわからなかった「IN★POCKET」(講談社)を買ってみた。いままでキオスクなどで何回か見たことあるが、手に取ってみたのは初めて。11月号の特集の2016年の「文庫翻訳ミステリー・ベスト10」につられた形だが、200円(本体185円)という値段を考えると大満足だった。

 「文庫翻訳ミステリー」というカテゴリーがユニークだし、特集以外にも赤川次郎の講演全文とか、「月刊落語通信」「装幀を読む」の連載とか、読むところが結構あった。毎回こんなに充実しているのだろうか。

 

IN★POCKET 2016年11月号

IN★POCKET 2016年11月号

 

 

 文庫翻訳ミステリーは読者、作家、翻訳家&評論家が選んだ。総合ベスト10は次の通り。1.ドン・ウィンズロウ「ザ・カルテル」、2.アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ「熊と踊れ」、3.チャールズ・ウィルフォード「拾った女」、4.マイクル・コナリー「転落の街」、5.同「証言拒否 リンカーン弁護士」、6.スティーヴン・キング「ジョイランド」、7.ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」、8.サラ・ウォーターズ「黄昏の彼女たち」、9.ヘレン・マクロイ「二人のウィリング」、10.フィリップ・カー「死者は語らずとも」。なんと半数は上下巻である(1、2、4、5、8)。

 読者は、パトリシア・コーンウェル「標的」(これまた上下巻)、作家は「転落の街」が1位。翻訳家&評論家は「拾った女」を1位に選んだ。これに解説がつき、作家、翻訳家、評論家などのコメントまでついている。実は「悲しみのイレーヌ」以外は読んでいない。これは「その女アレックス」の方が良かったが。

 意識してるわけではないが、正月休みはどういうわけか、海外ミステリーを買うことが多い。それも文庫かハヤカワのポケットミステリーだ。今年は十分すぎるほど情報をもらったので相当に迷うことになりそう。「熊と踊れ」はよく書店で見かけるので有力だが、映画化されたポーラ・ホーキンス「ガール・オン・ザ・トレイン」(これも上下)も気になるところ。いやいや、そんなに懐具合がいいわけでもないし、1冊で完結する話にしようか。それと12月号も楽しみである。投票者が多くないようだし、来年は読者向け投票に参加してみようかな。