映画「ボヘミアン・ラプソディ」を封切りより早く見る機会をもらった。完成披露試写には「オペラ座の夜」のジャケットをあしらったトートバッグを持った人や、クイーンのTシャツを着た人がたくさんいて、人気の高さを改めて認識させられた。
米国では公開されていて、最初の週は興行収入で1位。フレディ役を演じたラミ・マレックもいろいろな媒体でプロモーションを行っていた。意識的に追っていたわけではないが、フェイスブックに浮いてくるのでついついクリックしてしまう。
さて、映画「ボヘミアン・ラプソディ」だが、ラミ・マレックがフレディに見えるかどうかが一つのポイントでは。ほかのメンバーはロジャー以外(といってもブライアンとジョン)はまずまず似ていて、ブライアンは憑依していると思えるほど。ジョンも髪型が時代によって変わっていって、段々と彼に見えてきた。ロジャーはちょいと違うが、男前があの髪型にしておけば雰囲気はでる。やはりフレディ役がキーなのである。明石家さんまのものまねじゃないが、入れ歯をつけて臨んだマレック。ちょっと線が細いか。話が進むにつれて気にならなくなっていったのは、それなりにストーリーに夢中になったからかもしれない。
ある程度のファンなら知っている話をコンパクトにして、かつアレンジを加えたものなので、話の展開で驚かされることはない。ただクイーンの曲が全面的にフィーチャーされているので、好きだった人は心が熱くなるのは請け合いだ。
ここはネタバレというか、伝記なのでしょうがないが、ラスト20分の「ライブエイド」での演奏シーンは一段と熱くなる。ここが肝。エピソードをなぞってつなげただけとか、フレディが似ていない(個人の感想)とかのちょっとした不満が、ここで吹き飛ぶ。最後には体がホカホカして会場をでることになった。しかしまあ、衣装、髪型、演奏シーンなどの細部の凝り方は半端ない。最後のシーンは、伝説のバンドの錯覚を見たような気持ちになるかも。フレディは愛されたい人だったのだろうな。それは伝わった。監督はブライアン・シンガー。