晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

「No One Is Too Small to Make a Difference」

 米タイム誌でも「Person of the Year」に選ばれた、スウェーデンの学生であり環境活動家のグレタ・トゥンベリ(トゥーンベリの表記も)さんのご主張を知っておこうと思っていたところ、紀伊國屋書店で500円で売っていたので購入した。60ページ超であることを考えるとコスパ的にちょっと高い。しかし、短いながらも原書を一冊読んだという達成感を与えてくれたのでよしとしよう。

 複数の講演が収録されているが、主張は一貫しているので、ある意味一つ読めば十分。時系列順に収録されているので、だんだんとスピーチが上手くなっている気がして、面白い。

No One Is Too Small to Make a Difference (English Edition)

No One Is Too Small to Make a Difference (English Edition)

  • 作者:Greta Thunberg
  • 出版社/メーカー: Penguin
  • 発売日: 2019/05/30
  • メディア: Kindle
 

 選挙の演説で自分の政策をいっぺんに話さないのと一緒で、具体的なデータを使ってまで話していない。I want you to panic.などとちょっと挑発的な言葉を使いながら、環境問題への意識を高めようとアピールしている。個人的には、家に例えて地球がそのような状態に陥っているとした「Our House Is On Fire」が印象的だった。 

 子どもの学習用にも使えそうだと思った。環境問題の意識を高めたいのではなく、英語の試験対策としてだ。もちろん、環境問題を意識してもらっても構わないが。どの程度、関係しているかはわからないが、近年の自然災害を見ると、地球はおかしくなっていると思ってしまう。夏になっても蚊やハエもあまり見なくなった。そんなに好きじゃないので結構なことだが、生態系のバランス的にはどうなのだろう。

 話を戻す。英検3級から準2級くらいのレベルなら、少しくらいわからない単語があっても読めると思う。いくら英語の上手なスウェーデン人でも、話し言葉で複雑な言い回しはしない。シンプルな構文を使っているのが、逆に力強さを引き出している。教材としてもおすすめだ。