晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

「The Little Book of Running」

 久々に洋書。といっても、トリビアとか名言とかを集めた本ですぐに読める。どこかで聞いたことがあるような話題が多かった。医学用語は難しく感じるが、それは辞書をひけばいい。手元の辞書(ジーニアス英和)に出てこない単語が一つあったと記憶しているが、単語と単語の組み合わせなのであたりはついた。新宿駅南口近くの紀伊国屋書店で購入。

 章立ては6つ。「The Starting Gun」から「The Finishing Line」まで。コロナ禍のマラソン大会が中止になったとか、オンライン開催になったとかまで書いてあるので、最近の話までカバーしている。

 日本がらみだと、金栗四三さんがストックホルム五輪(1912年)で熱射病(当時なら日射病)で倒れ棄権扱いになり、54年後にまた走って「完走」したことが紹介されている。ちなみに、このエピソードは2ページにわたっているが、ほかのトリビアや一言集は1ページで収まっている。金栗さんの話は知っている人も多いが、ウィキペディアによると、この間の54年8カ月5時間32分20秒3というのが、最も遅いマラソンの記録だそうだ。

 そのほか、2014年の平壌ラソンの外国人参加者は、両国の関係のわりに米国人が4分の1を占めたとか、ストップウォッチを発明した人とか、公式大会として最初のウルトラマラソンはメキシコだった、とか、面白い話も多い。

 あとは、ランニングがいかに体にいいか。もしくは、ただ、毎日のように走るのは逆効果(counterproductive)だなどと、医学的な側面からの助言も多い。ランニングがらみの英単語を習得するにはいいかもしれない。でも、そんなに気負って読む必要はあるまい。

 けがを避けるためには前の週の10パーセント以上距離を踏まないことなどが書かれているが、これは大会が近かったり、走れない日が続いたりすると、10パーセントを超えることはよくあるなあ。たいした距離じゃないし、ゆっくりだから大丈夫だと思うが。

 村上春樹さんの一言も紹介されている。もともとは英語なのか、日本語なのかはわからないが。

I'll be happy if running and I can grow older together.