晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

また浸かりたい横浜の銭湯⑤(たぶん最終回)

 すべての横浜の銭湯に浸かったわけじゃないので、最後にするか決められないが、この港北区にある福美湯が最終回になると思う。福美湯は東急東横線菊名駅から徒歩5分ほどの場所にある。人によって良い銭湯の評価は分かれると思うが、自分としては、過度にスーパー銭湯化していない味わいがある場所を選んでいるつもりだ(例外は、泉区の葛の湯。ここはスーパー銭湯というよりも「公民館」)。

 福美湯はバランスの良さが売りだろう。どこか優等生的だが、特徴がないわけではない。2010年にリニューアルしてきれいになったそうだが、それ以前については知らない。サウナ、露天、炭酸泉、水風呂とほしいものはすべてある。特に休憩所が広いというかしっかりしている。これが本読みにはうれしいのだ。自分にとって大事なポイントの一つは「浴後」なのである。

脱衣所の脇に設置された休憩所。ビールの販売機もある

 初めて入湯したのは平日だった。東急東横線は通勤コースから外れているが、仕事で池袋か渋谷に寄った帰りに浸かったのだ(出社時もタオルだけ持っている)。コンパクトながら湯船の種類と休憩所を見て「一目惚れ」。この日はサウナに入る時間もなく、夕食に合わせて帰った。

 改めて入ったのは、薬湯がレモン湯の土曜日(ちなみに月火が休み)。これが定番らしいが、それほどレモン湯目当ての客はいないようだ。というか、みなさん地元の人のようで珍しくないのだろう。

 今回はサウナも体験。プラス300円で、大小のタオルとマットが付く。小さいながらマットを付けてくれるのはありがたい。湯船も洗い場も、やや混んできたこともあるが、最初に入った時よりは狭く感じた。開店前に並んでいた客の数は列をつくるほどではないが、少なくもない。地元の人の生活に入り込んでいる気がした。

 サウナは9人入り。コロナで人数制限を設けたままで、やや余裕を持たせた設定だろう。温度は90度に至らないくらいで過ごしやすい。しかし、そのくせ水風呂は15度くらいで冷たい。ランニングするようになって水風呂に入るようになったが、冷たいのは苦手である。100度を超えるサウナの後なら15度くらいでも大丈夫なのだが、20度くらいはほしいところ。でも、湯船はしっかり深いしサウナ室の横にあるし、文句はない。

 サウナ、水風呂、露天風呂などを何周かした後にいよいよ帰る時間の少し前。体を拭いてシャツやパンツを着て、文庫本をもって休憩所に。これが楽しみだ。ビールも売っているじゃないか。しかもコンビニで売っている値段と変わりない(350mlで350円取るところもあるのに)。「お疲れ生です」と自らに語りかけるように「マルエフ」を選んだ。ビールを片手にしばし短編小説を読む。これぞ週末のあり方。演出してくれた福美湯に感謝。家の近くにもこのレベルの銭湯がほしい。

福美湯の入り口。すこし分かりづらい