2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧
小さな出版社の存在が増しているのは、気が付いていた。ミシマ社の本は、よく寄る書店にも結構目立つ位置に置いてある。「え、こんな値段なの」と思うときもあるが、小さな出版社を維持するためと思って財布のひもを緩めることもある。その昔は取次を通さな…
日本ほど英語教育で侃々諤々とやっている国はないのではないかと思う。英語に熱心なのは韓国も一緒だが、かの国は英語を学ぶということにあまり異論がない。方法論にはいろんな意見があるかもしれないが、「学ぶべき」「やるなら早期に」ということで一致し…
米国に住む韓国系作家の本を読むのは、たぶん初めて。韓国系移民を扱った映画「ミナリ」を見たせいなのか、移民の話の部分がややくどく感じたが、小さい時に米国に渡ったアンジー・キムさんにとっても最初の長編作品だし、自身のルーツを交えたパートは織り…
あまり勉強勉強しているのはかなわないが、これならアリと読んでみた。阿部公彦さんが、6作の古典プラス村上春樹さんの短篇をもとに、作品鑑賞から英文の読解まで楽しませてくれる。いずれも抜粋だが、これ以上あると疲れるのでちょうどいい。「ロビンソン…
村上春樹さんの小説には、音楽が登場してくる。ジャズもあればポップスもある。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」あたりはクラシックも出てくる。小澤征爾さんとの対談もあるし、相当に詳しいのだろう。この本は、村上さんが持っているクラシッ…