晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」

書店主(雑貨も売っているようだが)の山下賢二さんが、京都の喫茶店で作詞家の松本隆さんから聞いた話をまとめた本。出版社は夏葉社。章立てが喫茶店別になっている。松本隆さんは説明不要なはず。東京生まれ(港区)だが、数年前に関西に移住しているとの…

「砂糖の世界史」

砂糖と牛乳をかけたイチゴにありつけると、なんかゴージャスな気持ちになったものだ。いまや砂糖は高カロリーで何かと目の敵にされて代替品の甘味料がCMで放映されているが、子どもの時はなんかリッチな気持ちにさせてくれる存在だった。半世紀くらい前の話…

「誰がために医師はいる」

現時点で今年一番衝撃を受けた本である。「月刊みすず」の読書アンケートでこの本を昨年読んだ5冊の中の一つにあげる人が多かったのだが、納得してしまった。副題は「クスリとヒトの現代論」。嗜癖障害に苦しむ患者(依存症患者)と向かい合う精神科医の苦…

「変身」

カフカ「変身」を読んだ。「変身」は新訳が出るたびに読んでいる。と、断言してしまったが、ウィキペディアを見るといくつか読んでいないのがあった。最初に出会ったのは高橋義孝訳。それから、中井正文訳、池内紀訳、山下肇訳、丘沢静也訳を読んでいる。短…

「一本の茎の上に」

あまりテレビを見ないのでわからないが、たぶんNHKあたりで取り上げられたのだろう。茨木のり子さんの本が近くの書店に平積みになっていた。彼女の本は、ほぼ読んでいると思っていたが、見慣れない表紙があったので買ってみた。エッセイ集の「一本の茎の上に…

「サッカー店長の戦術入門」

こんな人がいるんだと思った。著者の龍岡歩さんのことである。サッカーのプレー経験はないのに、1993年に幕を開けたJリーグにハマって、テレビ観戦はもちろん、海外の試合まで見に行って、今やJFLを目指すチームの「戦術分析官」。そのチームのおこしや…

「適切な世界の適切ならざる私」

なんとなく手に取ってしまった。たまには若い人の詩を読んでみようかと。文月悠光さん。「ふづき・ゆみ」と読むらしい。16歳で現代詩手帖賞受賞、高校3年時に出した詩集(本作)が中原中也賞を最年少18歳で受賞している。「教室」「靴の中の画鋲」「新…

「みすず 読書アンケート特集」2022年1・2月合併号

年の初めの「月刊みすず」は恒例の「読書アンケート」。1・2月合併号として、2月上旬くらいに、いわゆる有識者たちが2021年に読んで印象に残った5冊(以内)が載ったのが発売される。2021年に「刊行された」本ではなく、「読んだ」本なので、古い本…