晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「パリタクシー」

ようやく横浜の映画館でかかったので、見に行った。ポスターとタイトルでそれとなく内容は想像できる。金策に困っているタクシー運転手は免停直前。残り2点がなくなると、仕事そのものがなくなってしまう。ストレスのせいか、表情は暗い。でも根は悪くなさ…

「シッダールタ」

ヘッセは子どもの頃に「車輪の下」「デミアン」と詩集を読んでいて、10年くらい前に「車輪の下」を読み返して、ヘッセを読むのはこれが最後だろうと思っていた。このドイツ人作家については、「車輪の下」と「デミアン」の筋さえ知っておけばいいと思って…

「森のうた」

岩城宏之さんのエッセー「指揮のおけいこ」に続き、「森のうた」を読んでみた。こちらの本は、時系列的にも出版も「指揮」よりは先。副題に「山本直純との藝大青春記」にあるとおり、東京芸術大学(本では、「藝大」と表記している)に在学している時の話を…

「本屋のあるまち/まちを耕す本屋さん」

自費出版や自費制作といった小規模流通の本を、zine と呼ぶそうだ。はっきりした定義はわからないのだが、先日のブックマーケット「本は港」でも開催記念の zine が売られていた。出店している店を紹介したものと、地元紙・神奈川新聞の書店紹介の記事を両A…

「ノスタルジックな読書」

先月下旬のブックマーケットで購入した本。著者は知らない人だが、マーケットが終了する時間が近づいていて、急いで買ったのだった。ほぼジャケ買い。何かの縁だろう。「港の人」(鎌倉の出版社の名前)で買いたかったのだが、クレジットカードが使えなかっ…

「伝説の編集者 坂本一亀とその時代」

先日、亡くなった坂本龍一さんの父が編集者だったことは知っていた。しかし、ここまでの人だったとは知らなかった。現代の日本文学史にしっかりと爪痕を残していると言えるのではないか。この評伝は、坂本龍一さんが父・一亀さんの部下だった著者に「父のこ…