晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「哲学史入門Ⅰ 古代ギリシアからルネサンスまで」

随分前に読んだのだが、備忘録代わりにでも書いておかないと次に進めない。せめて、第1章「『哲学の起源』を問う 古代ギリシア・ローマの哲学」の「無知の知」と「不知の自覚」だけでも整理しておこうと思った。インタビュー形式なので読みやすいのだが、読…

「詩の力」

吉本隆明さんが現代詩、短歌や俳句を読解する、ちょっとした入門書やガイドになっている。吉本さんの読者ではないが、一番取っつきやすい本の一つではないだろうか。古本屋で見つけて思わず購入した。かけそばだって400円くらいする時代になってきた中で…

「36人のパパ」

帰省した際に駅の待合室で読んだ絵本。いわきを過ぎると常磐線の本数は極端に減る。特に日中の10時から17時の間は、普通列車はたった3本になる(他に特急が2本)。大野駅となると周辺に店もなく自動販売機があるだけで、真夏だというのに待合室には冷…

「読むクラシック」

佐伯一麦さんの小説だけじゃなくて、エッセーでも読んでみようかとブックオフで取り寄せた。2001年刊行なので書店購入は難しく、アマゾンの中古だと1円だが、送料が350円。税抜き100円ながら店頭で引き取れば送料はないので、ブックオフで購入す…

「英語で日本語を考える」

片岡義男さん。映画化されるようなトレンディな小説を書く人というイメージがあるが、語学エッセイもいくつかある。この本は簡単に書くと、いかにも日本語らしい口語表現を、英語らしく表すとこうなりますよと片岡さんが解説してくれる本だ。解説と書いたが…

ランナーに立ちはだかる横浜の坂② ワシン坂

山下公園と本牧を結ぶ車道から中に入ったところにあるワシン坂入口 2回目はたまに登るワシン坂。本牧方面から山下公園には坂を登らずとも行けるのだが、ランニング中にもうひと踏ん張りと、自分に鞭を入れる時にわざわざこの坂を選択することもある。坂学会…

「ショート・サーキット」

再び、佐伯一麦さんの小説を読む。タイトルは「ショート・サーキット」で、福武書店から1990年に刊行されたものと一緒だがデビュー作「木を接(つ)ぐ」などを加えて再編したもので、2005年に講談社文芸文庫から出ている。Kindle Unlimited で読める…

「下戸は勘定に入れません」

帰省からの戻りは青春18キップを使い、遠回りをして車内でのんびりと過ごした。子どもの頃、ひどく退屈に感じられた磐越東線(いわきー郡山間)が、自然を豊かな、魅力的な路線に思えた。歳をとった証拠だろうか。猛烈な日差しを遮るためだが、車窓のブラ…

「体の贈り物」

帰省に際して最初に開いたのがこの本。その数日前古本を出した時に見かけて、「レベッカ・ブラウンか、懐かしい」とばかりに取っておいた。長時間電車に乗ることになると、本は読めるけど、車窓からの景色も楽しみたいし、ビールだって飲みたいし、そうなる…

「ア・ルース・ボーイ」

帰省で長時間電車に乗って本が読めたので、珍しく紹介できる本がたまっている。昨日分を含めて4、5日続けて投稿できそうだ。 運行数の少ない常磐線だが、仙台方面に向かって小高で下りて次のいわき方面の電車を待つと小一時間ほど時間が取れるタイミングが…

「植草甚一スタイル」

昔、随分と昔だが、J・Jと呼ばれたコラムニスト/エッセイストがいた。近年まではそんな名前の女性月刊誌があったし、最近ではジャスミン茶割りの焼酎の名称になっている。野球選手やミュージシャンでも「ジェイジェイ」はいるらしい。簡潔だし響きもいい。…

「現代詩人探偵」

タイトルに惹かれた。「詩人」と「探偵」。あまり結びつくことがない組み合わせに思わず手に取った。とはいえ、「モルグ街の殺人」のエドガー・アラン・ポーは詩人だ。けっして食べ合わせが悪いわけじゃない。創元推理文庫はご無沙汰だし、著者の紅玉いづき…

ランナーに立ちはだかる横浜の坂① アメリカ坂

知人から、タイトルが「晴走雨読」の割には読書に偏っていてランニングのネタが少ないとの指摘を受けた。横浜の天気はいつも雨みたいじゃないか、と。 本は読んだ分だけ書けばいいのだが、ランニングについては初心者とは言わないがランナーとしては中級以下…

「空芯手帳」

本関連の記事か書評あたりでこの小説の存在を知った。約3カ月前くらいまでは、八木詠美さんの存在も知らなかった(ちなみに名前は「えみ」と読む)。何かの記事で、デビュー作が海外各国ですでに翻訳されたり、翻訳が進行中の小説があるとのことを知った。 …