晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「1ドルの価値/賢者の贈り物」

久々にO・ヘンリーを読んだ。教科書で「最後の一葉」あたりを読んだ人も多いのではないか。近年では、越前敏弥氏の訳で角川文庫で、その前には新潮文庫でも新訳が出ていたように記憶している。名前の表記は「オー・ヘンリー」もあるが、読んだ光文社古典新訳…

「裏横浜」

タイトルにつられて読んだのは間違いない。著者の八木澤高明さんの作品も読んだことがない(ただし、「黄金町マリア」という本の題は覚えている)。自分が住んでいる地域にも触れているし、新書なら値段もそれほどでもない。という理由で手に取った。「裏」…

「わたしたちの登る丘」

バイデン米大統領の就任式で詠まれたアマンダ・ゴーマンの詩が文庫になった。オリジナルの本を購入を考えていたので、原文と訳詩(鴻巣友季子さんによる)が収録されたのが本になったのは嬉しい。この詩が収録された「文学界」は立ち読みしたのだが、このく…

「世界史への扉」

ロシアのウクライナ侵攻。もしかしたら、また地球儀を買い換えないといけなくなるのかもしれない。望まぬ形の国境線の「変更」もありうる。世界地図って変わるものだって意識し始めたのは、1980年代後半の東欧革命から端を発したドイツ統一からだと記憶…

「夢のなかの夢」

イタリア版「夢十夜」と言ったところか。 アントニオ・タブッキが巨匠たちが見たかもしれない夢を夢想して、20の短篇にした。巨匠たちとは、ラブレー、スティーブンソン、ドビュッシー、フロイトなど。年代別に並んでいて、現代に近づくほど知っている名前…

映画「英雄の証明」

アスガー・ファルハディ監督の「英雄の証明」を見た。昨年、カンヌでグランプリを取った作品だ。ちなみに、カンヌ映画祭での最高賞はパルム・ドールで、2018年の是枝裕和監督作品「万引き家族」がそれにあたる。つまり、このイラン人監督の作品は、カン…