晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「非色」

新型コロナウイルスは2020年を象徴する出来事であろう。できれば、来年には終息とはいかないまでも収束の方向に向かってほしいものだ。「終息」となるとそれなりの定義があって、数年かかることになる。今年は、Black Lives Matter が声高く叫ばれた年でもあ…

「いで湯暮らし」

コロナ禍の中だが、大船に足を運ぶ数は少しずつ増えてきた。となると、寄ってみたいのはポルベニールブックストア。入ったからには1冊は買って帰りたいと思っている。しかしながら、困ったことに自分と趣味が近いのである。予算がさほどあるわけでもない。…

「辺境メシ」

好きな作家の高野秀行さんの本がまた文庫になった。いろんな「秘境」を旅してきた高野さんが、食をテーマにこれまで食べてきた「珍食」「奇食」を集めた本。副題の「ヤバそうだから食べてみた」の通り、なかなか強烈なものがある。本人の旅だけではなく、妻…

「出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記」

あまりこういう本は読まないのだが、知人が貸してくれたので急いで読んだ。飲んだ勢いで、定年後に翻訳で小遣いくらい稼げたらいいなと話したことがあったのかもしれない。仕事上、自分で簡単な翻訳をすることはまれにあるし、他人の翻訳をチェックすること…

「寿町のひとびと」

日本の3大ドヤ街の一つと呼ばれる、横浜の寿町。他に、東京の山谷や大阪の西成「あいりん地区」と並ぶ存在ということになっているが、身近な街だけに怖いという印象はもはやない(昔は多少あった)。とはいえ、知らないせいか山谷や西成と聞くと構えてしま…

湘南国際マラソンは25キロに

来年の2月28日に予定されている湘南国際マラソンは、フルマラソンから25キロレースに変更となった。当初、レースそのものの開催可否を12月10日に判断するタイミングに併せて、コロナの状況に応じて、スタート時間の幅を調整しながら距離を設定する…

「千年の祈り」

ずいぶん前に買った本を突然読みだした(積読型の人間なので、よくあること)。たぶん数日前に古本屋にあったイーユン・リー「さすらう者たち」を買うかどうか迷った時に、「家にある本を読むのが先だろ」の声が頭の中に聞こえてきたからだ。ありがたいこと…

「HAMARU」と「STORY STORY YOKOHAMA」

8月と10月に、桜木町駅近くにブックカフェがオープンした。もはや書店のみじゃ勝負にならないのだなという落胆もあるが、カフェ併設であろうが本を置いている場所が出来たのは歓迎している。当初から決まっていたとはいえ、紀伊國屋書店が、駅前のコレッ…

「銀河の片隅で科学夜話」

「明晰でわかりやすく、面白くて抒情的」と太めの帯には、大森望さんの紹介が書いてある。確かに、著者の全卓樹(ぜん・たくじゅ)さんの文章はかなりロマンティックで、こんなように科学の事を咀嚼して話せればカッコいいなと思う。しかし、なかなかこちら…

「孤塁 双葉郡消防士たちの3・11」

東日本大震災で甚大な被害を受けたのは、主に東北の太平洋側の3県。地震そのものが原因だが、宮城と岩手が津波、福島が原発事故による放射能汚染について語られる。津波の目に見える恐怖に対して、放射能は目には見えない。避難すべき住人たちの動きもどこ…