晴走雨読 横鎌日記

無理しないランニング(最近ちょっと無理している)と気ままな読書について綴ります。横浜と鎌倉が中心。映画やお出かけもあり

月刊みすず 読書アンケート特集 2019年

 昨年に比べたら数日遅れたが「月刊みすず」1・2月号が届いた。恒例の読書アンケート特集だ。2019年なので2018年に読んだ本から選んでいる。繰り返すが、昨年の新刊ではなく、昨年読んだ本なので古い本も入っている。再び、一読してみて目立った本をあげてみる。いずれも複数の人が選んでいた本だ。

鶴見俊輔伝」

鶴見俊輔伝

鶴見俊輔伝

 

 この本をあげている人はかなり多かった。奥付の発売日は11月30日。実際に店頭に並ぶのは、発売日より先であることが通常だとはいえ、それでもこの本を手に取った人がこんなに多いとは。アンケートを依頼されている間に読んだ人が多いのではないか(勝手な想像)。アンケートから間がないので印象が強かったのかもしれない。

 鶴見俊輔は結構読んだ方だと思う。彼が発表した本も膨大なので、その中のほんの一部であることは間違いないが、難しいこともこちらの目線にあわせて話してくれる人という印象だ。この本は彼の伝記で、幼少の頃から面識があり、晩年は同行することが多かった黒川創が書いている。彼の本を読む機会がなかったので、この本を読むのを楽しみにしている。

 

「異端の時代 正統のかたちを求めて」

異端の時代――正統のかたちを求めて (岩波新書)

異端の時代――正統のかたちを求めて (岩波新書)

  こちらは積読中。その前の「反知性主義」も未読のままだ。宗教、政治、文化に通底する「異端発生のメカニズム」を解明し、現代の「正統」を所在を問いかけるという。終章に書かれた(帯にも)「魅力のある者だけが、異端となる資格をもつ。そうでない者は、安んじて正統にとどまるがよい」という文章が格好いい。
 

 

「ある男」

ある男

ある男

 

  芥川賞を受賞した直後は読んだけど、最近はご無沙汰の平野啓一郎の小説。近年は「マチネの終わりに」あたりから、また存在が気になってきていて、毎日新聞から出ているので文庫化は難しいと思っていたのだが、最近、毎日文庫が創刊されたので、文庫化を期待している。「ある男」は文藝春秋なのでいずれ文庫化されるだろう。読んでもいないのにこういうのもなんだが、最近の平野啓一郎には成熟を感じる。再婚しながら死別した夫は、まったくの別人だったという話だそうである。映画化されれば、文庫化も早まるか。

 その他、長谷川郁夫「編集者 漱石」や熊野純彦本居宣長」も複数選ぶ人がいた。韓国の小説や先崎学うつ病九段」も上げる人もいて、相変わらずバラエティーに富んでいる。