晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

映画「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」

 横浜のミニシアター「ジャック・アンド・ベティ」から招待券をいただいたので(会員なので)、映画を見に行った。写真右の「スージーQ」と「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」で迷ったのだが、若い時のお付き合い度が高い後者を選択した。最近、この手のロック系のドキュメンタリーを「Rockumentary」と呼んでいるみたいだが、和製英語か。細かいが、リンダの邦題の「オブ」を「オヴ」としないのに、「ヴォイス」としているのが、少し気になっている(杉下右京みたいだが)。「ヴォイス」の方が、単に「声」じゃなく「歌声」という印象が出るからか、なんとなく。

シネマ ジャック&ベティの正面のポスター

 洋楽を聴き始めた70年代。当時は多くはなかった、女性シンガーのトップを走っていた一人がリンダ・ロンシュタットという印象がある。正直、自分で曲を作るジョニ・ミッチェルとか、キャロル・キングを上に見ていたのは事実。ただ、この映画を見て思ったのは、本当に歌うことが好きな人なんだなあということ。それもジャンルを問わず。彼女の姿勢に感動させられてしまった。

 80年代の前半だったと思うが、スタンダート曲のアルバムを出した時はとまどったのは確か。でも、この人は歌が好きで、ジャンルはそれほど重要じゃないというのがよくわかる映画だった。名前こそドイツ系だが、文化的にはメキシコの影響が強いとのことだ。家族全員にとって音楽が身近。リンダ・ロンシュタット登場の素地は十分にあったと言っていい。

 選曲やアルバムづくりでは、思ったことを押し通すパワーはあるのに、自分が歌っているときに聴いていない人がいるとステージ上でも気になってしまうほどナイーブ。これも矛盾はしないだろう。いいと思った歌は取り入れていく。イーグルス「ならず者」や、カーラ・ボノフの存在なども、彼女が取り上げなかったら、スポットライトが当たるのが遅れたかもしれない。

 存在自体は知っていたけど、この映画を見て聴いてみようと思ったのが、エミルー・ハリス。アルバムをたくさん出していて、何を聴いてみたらいいのかわからないけど、彼女の歌声もいいと思った。ドリー・パートンジャクソン・ブラウン、J・D・サウザーなど、懐かしい顔がたくさん登場。