晴走雨読 横鎌日記

気ままな読書と無理しないランニングについて綴ります。横浜と鎌倉を中心に映画やお出かけもあり。ここのところ、行動範囲が限られています

2022-01-01から1年間の記事一覧

「感じるオープンダイアローグ」

精神的に困難を抱えている人を回復させる方法として、「オープンダイアローグ」という方式があるという。「その人のいないところで、その人の話をしない」「1対1ではなく、3人以上で輪になって話す」というのが基本形だそうだ。思わず「基本ルール」なん…

「アメリカの原点、ボストンをゆく」

随分と古い本を取り寄せて購入。本の値段よりも送料が高くついた(それでも安い)。あまり米国には興味がないのだが、なんかボストンという都市は好きになれそうな気がして読んでみた。刊行されたのが2007年11月となっている。著者の井上篤夫さんは作…

「サハラ砂漠の王子さま」「モロッコで断食(ラマダーン)」

アマゾンのキンドル本のタイムセールで思わず買った本。しかし、こちらのキンドルが旧型のせいで、写真の表示に随分と時間がかかってイライラした読書となってしまった。純正カバーや充電用コンセントのコードも劣化した状態。そろそろ買い換えないと。その…

「The Little Book of Running」

久々に洋書。といっても、トリビアとか名言とかを集めた本ですぐに読める。どこかで聞いたことがあるような話題が多かった。医学用語は難しく感じるが、それは辞書をひけばいい。手元の辞書(ジーニアス英和)に出てこない単語が一つあったと記憶しているが…

「ことばの果実」

長田弘さんがマイブーム(死語?)である。読書や言葉に関する詩やエッセイが多い人だが、語りかけてくるのような平易な言葉の積み重ねて、心の隙間を埋めてくれる。大きな心の穴というよりは、日々の生活で生じたちょっとした隙間に入り込んでくるのだ。「…

「旧約聖書を知っていますか」

今となっては「食わず嫌い」だったとも言えるのだが、阿刀田高という作家があまり好きじゃなかった。ショートショートなら星新一さんを読めばいいし、時折、雑誌などでお目にかかる阿刀田さんの文章はどこか冗長で、なんかイライラさせられた記憶があったか…

「英語と日本軍」

英語学者である江利川春雄さんが、日本軍による英語もしくは外国語教育の実態をまとめた本。カリキュラムや配分などは変化はあるが、陸軍はロシア語やドイツ語などを重視する一方、海軍は英語重視だったとのこと。当時の軍人への外国語教育に、現在の日本の…

「韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか」

韓国出張経験が割とあり言葉が多少使えるので、15年くらいまで周囲には「韓国通」だと思われていたようだが、今や随分と縁遠くなってしまった。韓国映画は好きなのだが、ドラマはまるでみていない。日本のドラマも含め、そもそも連続物を見る習慣がない。…

「死者の贈り物」

ハルキ文庫から長田弘さんの詩集が出ていた。「死者の贈り物」。ハルキ文庫は詩にも力を入れていて、かつ手を出しやすい値で売っているのでありがたい。「食卓一期一会」「深呼吸の必要」「一日の終わりの詩集」と、長田さんの詩集のタイトルは刺さるものが…

「出身成分」

「親ガチャ」なんて言葉が聞かれるようだが、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「出身成分」は「親ガチャ」の極端な形の表れのように思える。すこし外れるが、正式名称で国名を書いてみると、国名と実情が乖離している気がして笑ってしまう。だからって、…

「仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング」

マラソンが中止になったので、刺激を求めてランニング系の本を読んでみた。練習法や練習ペースなどを見直す参考にしようと思ったところ。「スロージョギング」関連は昔読んだことがあったなあと思いつつ、すぐに読めそうな本書を選んでしまった。著者の一人…

湘南国際マラソン中止に思う事

ちょうど一週間前だが、湘南国際マラソンの中止が発表された。オミクロン株の拡大とともに、頭の中に「中止」の二文字はちらついてきていたのだが、「やっぱり」の結果だった。中止が決まった19日は、参加費の返却率が20パーセントからゼロになる境目の…

「日本の弓術」

つい、買ってしまった。アーチェリーなら五輪の時に気になることもあるが、弓となると、身近なところでは鎌倉の流鏑馬くらいか。表紙の文章を読んで、レジに持って行った。「的にあてることを考えるな、ただ弓の引き矢が離れるのを待って射あてるのだ」。そ…

「カムカムエヴリバディ」2題

NHKドラマはさほど見ないくせに、「カムカムエヴリバディ」の平川唯一さんには興味があって、本を二冊読んだ。どちらも筆者は、唯一さんの次男、洌(きよし)さん。PHP文庫の「『カムカムエヴリバディ』の平川唯一」が唯一の人生をたどった本で、NHK出版の「…

「ゴリラの森、言葉の海」

霊長類学者の山極寿一さんと作家・小川洋子さんのゴリラを巡る対談集。小川さんはこれまで、藤原正彦さんや河合隼雄さんあたりとも対談集と出していて、話の引き出し方などは非常に上手だ。山極さんはゴリラ研究の第一人者で、京都大学総長を務めた。ゴリラ…

歌舞伎「南総里見八犬伝」

チケットを購入した昨年末は、コロナ禍が落ち着いた時期。新橋演舞場や歌舞伎座でも新春興行は行われているが、国立劇場の「南総里見八犬伝」を選ぶのには迷いがなかった。観劇の日が近づくにつれて、感染者数が増えて気が重くなってきたが、購入したチケッ…

「東京の戦争」

コロナ禍で「平時じゃない」という認識があるせいなのか、どうも戦争当時の生活が気になる。前に読んだ清沢冽「暗黒日記」を読んだのも頭のどこかにそんな考えがあったからと自分なりに解釈している。筆者が外交評論家だけあって「暗黒日記」が主に政治の動…

「パタゴニア」

南極探検の本を読み、そこからやや北上してパタゴニアの本を読んだ。このような冒険物とか紀行物はハマる。コロナ禍の影響からもしれないが、外への意識が強まっているようだ。椎名誠「パタゴニア あるいは風とタンポポの物語り」を読んだ。パタゴニアという…

「アムンセンとスコット」

本多勝一さんの本を読むのは何年ぶりだろうか。考えが偏向しているジャーナリストと一般的に見られているが(たぶんそうだが)、冒険ものは読むべきところがあると思っている。自分が若い時に、彼の本はかなり数が出ていた。しかし、現在目にするのは「日本…